地理はじめました > 山の定義〜日本一低い山〜
2016年06月04日

山の定義〜日本一低い山〜

日本で一番低い山ってどこだかご存知ですか?

大阪の天保山!

と答えた方は情報が古いようです。私のことです。
現在、日本で一番低い山は宮城県仙台市の「日和山」で、標高たったの3m。
以前は標高6mの山でしたが、東日本大震災の津波で流され消滅。
しかし2014年の国土地理院の調査で標高3mの山として認められ、日本一低い山として復活。
だから、今日本で一番低い山は宮城県仙台市の日和山なのです。

こんなに低くても、「山」なんですね。
じゃあ、そもそも「山」ってなんなんでしょうか。


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山の定義

国土地理院では特に山の定義は決まっていないようです。
国土地理院 地図(数値地図)の一般的事項に関するQ&A より)

ただ、地図に乗せる条件として、

  1. 地元住民が昔から山と呼んでいるか
  2. 地元自治体が公式名称としているか
  3. 国土地理院が記載を妥当と判断するか

というのがあるようです。

山と丘の区別も、地元住民が「山」と呼んでいれば「山」、
「丘」と呼んでいれば「丘」になるそうです。

けっこうアバウトなんですね。


標高0mの山「大潟富士」

秋田県大潟村には標高0mの「大潟富士」という「山」があります。
大潟村は、八郎潟を干拓で耕地にしたところです。
だから海より標高が低く、そこに築山を造って「山」としているので、標高が0mなのです。

ただ、築山であることなどから地図への掲載は見送られてしまいました。
「見送り」ということは、いつかは掲載されるのでしょうか。

私は学校の地理の授業中、地図帳をパラパラとめくっては面白い地名とか探してたのですが、標高0mなんて山を発見したらきっと興味を持ったでしょう。
で、友達と校庭に山を造って怒られる、と。
ああ、だから掲載しないのか。


天然の山で日本一低い山は「弁天山」

これまで紹介した山はどれも築山です。
つまり人工的に造られた山です。

天然の山で一番低いのは、徳島県徳島市にある「弁天山」です。
標高は6.1m。

山頂には弁財天を祀るお社があります。
もともとは海に浮かぶ小さな島だったそうです。
室町時代に潮が引き、周囲が湿地帯となり、島は小山となりました。
昔は海だったということで、海の守り神である市杵島姫命(イチキシマノヒメノミコト)を神様として、厳島神社(弁財天)を勧請したそうです。

ちなみに6月1日に山開きの式典が行われるそうです。


今年から「山の日」が祝日に

今年(2016年)から8月11日が「山の日」として祝日になります。
せっかくなので今年はどこかに登山してみたいです。

東京23区で一番高い山に登ってみました。

でも正直、標高が高い山は登るのが大変。
自分の脚力に見合った山からスタートするのも一つの手だと思います。

いきなり高い山に登って遭難でもしたら大変ですからね。
警察、消防、自衛隊は無料で捜索してくれますが、
それでは人手が足りないので民間にも依頼するそうです。
民間人1人につき1日4万円。
民間ヘリは1時間40万ほどだそうです。

たとえどんなに低い山でも、山は人々の信仰の対象です。
山の神をナメると大変な目にあうわけですね。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


タグ:雑学

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posted by ナマハゲニウム at 10:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 地理ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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