長野県を流れる「千曲川」は、「信濃川」である。
知ってました。知ってましたとも。
でも、学校で習ったときは特に気にも留めませんでした。
「きっと信濃川の方が長いからでしょ。」
とか決めつけていました。
覚える気もなかったし。
「日本で一番長い川は信濃川」
とさえ覚えておけばいいやって。
しかし、一級河川について調べて名前が変わる理由が分かりました。
(いやあ、なんにも知らなかったんだなぁ、俺・・・)
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川の名前が変わる理由
信濃川を例にすると、千曲川部分は214キロ、信濃川部分は153キロです。
全長367キロの信濃川ですが、実は千曲川部分の方が長いのです。
つまり、河川の名前に「長さ」は関係ないということです。
では、なぜあの川の名前が「信濃川」なのか。
それは、河川法では海に注ぐ川の名前をその水系名とするからです。
そして、その水系に属する幹となる本流をその水系名で呼ぶのです。
なので、海に注いでいる信濃川が水系名(信濃川水系)となり、
千曲川と信濃川全体を「信濃川」と呼ぶのです。
名前が変わる川
名前が変わる川は信濃川の他にもいろいろあるみたいです。
- 阿賀野川=阿賀川(福島県)+阿賀野川(新潟県)
- 紀ノ川=吉野川(奈良県)+紀ノ川(和歌山県)
- 富士川=釜無川(長野県〜山梨県)+富士川(山梨県〜静岡県)
- 熊野川=天ノ川(奈良県上流)+十津川(奈良県)+熊野川(三重県)
- 江の川=可愛川(広島県)+江の川(島根県)
しかし、もっと何度も名前が変わる川があるのです。
琵琶湖は川である
淀川は琵琶湖から流れ出ている一級河川です。
だから琵琶湖は「淀川水系」に属しています。
しかし、河川法には「湖」というのは定義されていません。
そのため、法律上琵琶湖は「淀川水系」に属する「一級河川」ということになります。
とすると、淀川は何回名前が変わるのか?
まず琵琶湖に流れ込む川から始まります。
さっそく地図で調べてみます。
・・・すげえいっぱいある!
「え、こんなに流れ込んで溢れちゃわないの?」って思うくらいあります。
調べてみると高時川という川が「淀川の源」らしいことが分かりました。
淀川は何度も名前を変える
それでは水源から河口まで旅していきましょう。
まず、源流の「@高時川」が「A姉川」と合流し、「B琵琶湖」に注ぎます。
琵琶湖から流れ出している唯一の川である「C瀬田川」を経て、京都に至り「D宇治川」となります。
それから大阪に入って「E淀川」となります。
さらに細かいことを言うと、淀川は「E新淀川」と「F旧淀川(大川)」に分かれます。
それから「G堂島川」、「H安治川」と名前が変わって大阪湾に注ぎます。
大阪城を建てた豊臣秀吉のように何度も名前が変わるんですね。
しかし、昔の人は名前を統一しようとは考えなかったのでしょうか。
それとも深い、ふかぁ〜い愛着を持って独自に名前を付けていたのでしょうか。
「淀川?バカ言ってんじゃねえ!この川は宇治川ってんだ!」的な?
それとも名前が分かれていた方が便利だったのでしょうか。
「その積み荷は宇治川のどこそこで下してくれ」的な?
「淀川の源」か・・・行ってみたい場所が一つ増えました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。