皆さんは散歩とかするでしょうか。
私は散歩のために出かけたりはしないのですが、コンビニの行き帰りにちょっと遠回りしたりします。
「あ、こんなとことつながってたのか」とか発見があると楽しいです。
そうやって遠回りしていると、うちの近くに流れている小さな川にぶち当たることがよくあります。
何気なく調べてみたら、その小さい川はなんと「一級河川」なのです。
「…あんな小さな川が…一級?」
その川は特段水がきれいだとかっていう特徴はありません。
住宅地を流れる小さな川です。
そんな川がなんで一級河川なのでしょうか。
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河川法
一級河川とか二級河川という区分は河川法によって定められています。
河川は昔から人々の生活に様々な影響を与えています。
なので、河川法によって「洪水などの災害防止・公共の福祉のためにちゃんと管理せよ」ってなことが定められているのです。
その河川法では、河川を4つの区分に分けています。ザックリ説明すると・・・
- 一級河川
一級水系に属する河川。特に国民の生活に重要で、広範囲な河川だから国土交通大臣が管理しなさい。
- 二級河川
二級水系に属する河川。国民の生活に重要だけど、1つの都道府県で完結するから都道府県知事が管理しなさい。
(だから内陸県には一級河川しかありません) - 準用河川
一級河川でも二級河川でもないもの。市町村が管理しなさい。
- 普通河川
それ以外の河川。
水系というのは、本流と支流をまとめて一貫管理するために導入された考え方です。
本流と支流で行政管轄が違うと問題があるからです。
つまり、小さな川でも一級河川に流れ込んでいれば(=一級水系に属していれば)、その支流も一級河川となるのです。
だからうちの近くの小さな川も一級河川となるのです。
最も短い一級河川
長崎県に「本明川」という全長約28キロの一級河川があります。
たったの28キロしかないのに、なんで一級河川なのでしょうか。
それは「国土保全上又は国民経済上特に重要(河川法第四条第一項)」だからです。
この本明川は、上流が急流なのに対して中・下流域は流れが緩やかであり、行き場のなくなった水が洪水となって、たびたび流域に被害をもたらしてきました。
そのため川幅の拡幅や河川改修が行われてきました。
さらに平成元年(1989年)には国営諫早湾干拓事業が進めらました。
もともと全長21キロほどだった本明川は全長28キロに伸びたのです。
つまり、一級河川というのは単に長さやキレイさで選定されているのではなく、国民生活や管理の利便性などを基準に決められていたということなのですね。
さいごに
古代に四大文明が興ったのはいずれも川の近く。
21世紀になった現代でも、飲み水は川から取水しています。
河川は人間の生活にとって非常に重要なもの。
みんなの生活を守るためにこういうルールが定められて、一級河川だとか二級河川だとかに分けられているわけですね。
目黒川が二級河川だと知って、「なぁんだ」って思ってしまってゴメンなさい!
ここまで読んでいただきありがとうございます。